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伴 康俊; 鈴木 英哉*; 宝徳 忍; 筒井 菜緒; 津幡 靖宏; 松村 達郎
Solvent Extraction and Ion Exchange, 37(7), p.489 - 499, 2019/11
被引用回数:15 パーセンタイル:52.81(Chemistry, Multidisciplinary)ホットセル内のミキサセトラ抽出器に-ヘキサオクチルニトリロトリアセトアミド(HONTA)を適用し、マイナーアクチノイド(MA: Am及びCm)の分離を目的とした連続向流試験を実施した。高レベル廃液から回収したMA及び希土類(RE)を含有した0.08M(mol/dm)の硝酸をフィード液に使用して14時間の抽出試験を行った。-ドデカンで0.05Mに希釈したHONTAはMAを抽出し、94.9%のAm及び78.9%のCmをMAフラクションに回収した。一方、Y, La及びEuはHONTAにほとんど抽出されず、99.9%のY、99.9%のLa及び96.7%のEuがREフラクションに移行した。Ndは一部がHONTAに抽出され、REフラクションへのNdの移行率は83.5%であった。計算コードを用いて求めた抽出器各段のMA及びREの濃度は実験値とほぼ一致した。この計算コードを用いた試算を行い、分離条件の最適化することでMAのMAフラクションへの移行率及びREのREフラクションへの移行率が99%となる結果を得た。
佐々木 祐二; 森田 圭介; 嶋崎 翔馬*; 津幡 靖宏; 小澤 正基*
Solvent Extraction Research and Development, Japan, 23(2), p.161 - 174, 2016/05
16種の水溶性試薬を使ってMo, Re, RuとPdのマスキング効果が調べられた。該当する試薬は窒素またはイオウを中心骨格に有した多座配位性の有機化合物である。対象元素を効率よく抽出するMIDOA(メチルイミノジオクチルアセトアミド)とNTA(ニトリロトリアセト)アミドを有機相に、水溶性の試薬を水相に添加してその分配比を調べることでマスキング効果を明らかにした。その結果、Pdはチオ尿素, システアミン, ジエチレントリアミンなど、Ruはチオ尿素, トリスアミノエチルアミン, ジエチレントリアミンなど、Moはメチルイミノジエチルアセトアミド, ヘキサエチルニトリロトリアセトアミドなどによるマスキング効果が観測された。一方、Reについては本実験で用いた試薬による効率的なマスキング効果は見られなかった。
佐々木 祐二; 津幡 靖宏; 白数 訓子; 森田 圭介; 鈴木 智也
日本原子力学会和文論文誌, 14(3), p.202 - 212, 2015/09
新しい分離概念である「単サイクルプロセス」を開発中である。これは、分離対象のアクチノイドや核分裂生成元素を一括で抽出し、逆抽出によって相互分離を行うものである。ハードな金属やソフト性金属、オキソアニオンを同時に抽出する必要があり、ソフトドナーを持つ強力な抽出剤の利用が求められる。NTAアミドはこれを可能とする一つの抽出剤である。一括抽出した後の逆抽出による相互分離であるが、Pd, Ruは、チオ尿素, システイン, ジエチレントリアミン, トリスアミノエチルアミンなど、Moは、MIDEA, NTAアミド(C2), イミノジメチルリン酸など、Re(Tcの代用)は高いpH条件での水相を用いることで逆抽出可能であることが分かった。
佐々木 祐二; 津幡 靖宏; 白数 訓子; 森田 圭介; 鈴木 智也
Proceedings of 21st International Conference & Exhibition; Nuclear Fuel Cycle for a Low-Carbon Future (GLOBAL 2015) (USB Flash Drive), p.1653 - 1656, 2015/09
高レベル廃液の新しい分離プロセス概念が検討された。このプロセスはアクチノイドと核分裂生成元素を一括で抽出し、逆抽出で相互分離する方法である。単独の抽出剤と幾つかの逆抽出剤が必要となり、白金族元素,アクチノイド,酸素酸の陰イオンを同時に抽出する抽出剤が望まれる。NTAアミドは有望な抽出剤の一つである。次に逆抽出剤の検討が必要であり、水溶性のハードドナー,ソフトドナーによる効果を調査中であり、結果を報告する。
佐々木 祐二; 津幡 靖宏; 白数 訓子; 森田 圭介; 鈴木 智也; 嶋崎 翔馬; 小澤 正基*
no journal, ,
高レベル廃液中のアクチノイド(An),核分裂生成元素(FP)分離はOMEGA計画の中で1980年代より進められてきた。当機構で開発を進めた代表的な分離法として「4群群分離プロセス」がある。この方法ではAnを溶媒抽出法、FP中の白金族元素を脱硝沈殿法、Sr-Csを無機イオン交換体による吸着法で分離する。有効性を実証済みであるが、様々な分離技術を導入しており、技術の効率化という観点で課題を残す。我々は一つの抽出溶媒で分離対象元素を一括抽出、逆抽出により相互分離する方法(すなわち、単サイクルプロセス)の技術開発を進めている。様々な元素を一括で抽出する化合物として、NTAアミドを検討している。NTAアミドによる一括抽出, 逆抽出による相互分離技術の構築を目指している。
嶋崎 翔馬; 佐々木 祐二; 津幡 靖宏; 森田 圭介; 鈴木 智也; 小澤 正基*
no journal, ,
一つの抽出溶媒で分離対象元素を一括抽出, 逆抽出により相互分離する方法(すなわち、単サイクルプロセス)の構築を目指している。対象元素の化学的性質が多岐にわたっているために、それらをまとめて一括で抽出する抽出剤は限られる。開発したNTAアミドはその有力な候補となり得る抽出剤である。これまでの結果より、NTAアミドは白金族元素、Mo, Tc, マイナーアクチノイドなどの元素を硝酸溶液から抽出可能である。ここでは、抽出後の逆抽出できる条件について言及する。
佐々木 祐二; 津幡 靖宏; 白数 訓子; 嶋崎 翔馬*
no journal, ,
高レベル廃液中のアクチノイド(An),核分裂生成元素(FP)分離はOMEGA計画の中で1980年代より進められてきた。当機構で開発を進めた代表的な分離法として「4群群分離プロセス」がある。このプロセスの中では、AmとCm分離についての記述は少ない。近年では、原子力機構で主導するADS開発に伴い、マイナーアクチノイドを含有する燃料利用が検討されている。関連して、Cmの高発熱量、及び自発核分裂による中性子放出による作業中の被ばくの問題に加えて、燃料中に中性子放出核種を添加することの潜在的危険性を無視できないことを理由に、AmとCm分離は非常に重要な課題と判断される。我々は4群群分離に代わる新たな分離技術である「単サイクルプロセス」を提案中であり、そのプロセス開発の中にAm/Cm分離を組み込むことを検討した。学会では諸条件におけるAm/Cm分離比について述べる。
金子 政志; 渡邉 雅之; 松村 達郎
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、分離変換技術の主要分離プロセスの開発の一環で、マイナーアクチノイド(MA)とランタノイド(Ln)の一括分離および相互分離試薬の開発を行ってきた。我々は、様々な抽出試薬によるMA/Ln分離メカニズムを分子レベルで明らかにすることにより、新規抽出試薬の分子設計を目指している。本研究では、ジグリコールアミド(DGA),ニトリロトリアセトアミド(NTA)のAm/Eu分離挙動を量子化学的手法である密度汎関数法を用いて分離メカニズムの解明にアプローチする。計算に用いた錯体モデルは、単結晶構造を参照し、DGAにおいて[M(DGA)]、NTAにおいて[M(NTA)(HO)]とした。水溶液中におけるDGA, NTAによる錯形成反応をM = Eu, Amで比較した。その結果、DGAではEuと安定に錯体を形成し、NTAでは逆にAmを選択する結果が得られ、実験によるAm/Eu分離挙動を再現した。
鈴木 英哉; 津幡 靖宏; 松村 達郎
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、分離変換技術の確立を目指して、高レベル放射性廃液中からマイナーアクチノイド(MA)を回収するための新しい分離技術の研究開発を行っている。MAに対する優れた抽出能と高い実用性を併せ持つ新抽出剤NTAアミドを用い、3価のMAと3価の希土類元素(RE)との相互分離(MA/RE分離)について検討した。側鎖の異なる4種類のNTAアミドによる抽出試験の結果、ヘキサオクチルニトリロトリアセトアミド(HONTA)が、3価のアメリシウムに対して最も高い選択性を示すことがわかった。また、HONTAによる多段向流式ミキサセトラを用いた連続抽出試験を実施し、良好なMA/RE分離結果が得られた。
佐野 雄一; 新井 剛*; 中谷 清治*; 松浦 治明*; 国井 茂*
no journal, ,
溶媒抽出と抽出クロマトグラフィ両方の利点を活用した高い安全性・経済性を有する実用的なMA(III)回収プロセスを提示することを目的に、劣化物も含め取り扱いが確立されている安価なTBP抽出剤と水相/有機相間の相分離性に優れる遠心抽出器を用いて、TBP濃度の制御を行うことでMA(III)+Ln(III)共回収を行う溶媒抽出工程と、圧力損失を低減させた吸着材を用いた低圧損抽出クロマトグラフィによるMA(III)/Ln(III)分離工程を組み合わせたハイブリッド型のMA(III)回収プロセスの構築に向けた研究開発を実施している。本報告では、本研究開発の概要を報告する。
永瀬 緑*; 新井 剛*; 佐野 雄一; 渡部 創; 国井 茂*
no journal, ,
高レベル放射性廃液中からMA(III)の回収に向けた分離技術として、NTAアミド抽出剤を含浸した吸着材に着目した。本研究ではNTAアミド抽出剤の1つであるH2EHNTA抽出剤を合成し、希土類元素に対する吸着・溶離挙動の検討を行った。
佐野 雄一; 新井 剛*; 中谷 清治*; 松浦 治明*; 国井 茂*
no journal, ,
溶媒抽出と抽出クロマトグラフィを組み合わせた、廃棄物発生量が少なく、安全性・経済性に優れた実用性に富む3価マイナーアクチニド(MA(III): Am, Cm)の分離回収技術の開発を進めている。開発の全体概要とこれまで得られている成果概要を中心に報告する。
吉田 正明*; 根本 脩平*; 永瀬 緑*; 新井 剛*; 江森 達也; 森田 圭介; 伴 康俊; 渡部 創; 佐野 雄一; 国井 茂*
no journal, ,
本研究では、各種NTAアミド抽出剤を担持させた吸着材の模擬核種の吸着特性を検討した。本試験の結果から、HONTA含浸吸着材は硝酸濃度0.001-0.1MにおいてLn(III)に対し高い吸着分配係数を示した。また、何れの含浸吸着材においても速やかに吸着平衡に達した。また、含浸吸着材からの抽出剤溶出試験の結果から抽出剤及びSty/DVBの溶出は確認されなかった。本会では各種NTA吸着材を用い抽出クロマトグラフィ法の適用性を調査したので報告する。
土屋 巽*; 岡田 諒*; 渡部 創; 佐野 雄一; 新井 剛*; 松浦 治明*
no journal, ,
各種NTAアミド抽出剤を担持させた吸着材に、Lnを吸着させた試料等を対象にIBIL及びEXAFS測定による構造解析を行った。凍結乾燥法により造粒したシリカ担体を使用した吸着材を含むいずれの吸着材についても、吸着種は溶媒抽出系とほぼ同様な構造をもち、硝酸濃度とともに変化する配位構造が吸着率の硝酸濃度依存性と相関性をもつことを明らかにした。
崩 愛昌*; 宮川 晃尚*; 長友 重紀*; 中谷 清治*; 吉田 正明*; 根本 脩平*; 新井 剛*; 安倍 弘; 長谷川 健太; 佐野 雄一
no journal, ,
各種NTAアミド抽出剤を担持させた吸着材を対象に実施した硝酸濃度、硝酸イオン濃度等をパラメータとした顕微分光測定より得られたFP(Ln)の吸着・溶離速度(物質移動係数)を紹介する。凍結乾燥法により造粒したシリカ担体を使用した吸着材についてポリマー被覆条件の変更により吸着・溶離速度が改善されることや、硝酸濃度や硝酸イオン濃度が物質移動係数に及ぼす影響に関する評価・考察結果を報告する。
土屋 巽*; 岡田 諒*; 渡部 創; 佐野 雄一; 新井 剛*; 松浦 治明*
no journal, ,
各種NTAアミド抽出剤を含浸させた吸着材に、ランタニド(Ln(III))を吸着させた試料等を対象として、EXAFS測定による構造解析を行った。側鎖の異なるNTAアミド吸着材の吸着挙動から側鎖の違いによりある元素周りの酸素との距離が変化することが分かった。
佐々木 祐二
no journal, ,
演者は2001年に3座配位性のTODGAを報告して以来、同じ骨格を持ち、中央のエーテル位に窒素原子や硫黄原子を持つMIDOA, TDGAに加えて、4座配位性のDOODAやNTAアミド等の抽出剤も開発してきた。これら抽出剤の性能を網羅的に認識するため70種以上の金属を利用して分配比を取得した。関連して、これら化合物の水溶液中での反応を把握するため、同じ骨格を持つがアルキル基が短く水に溶解する化合物を取得し逆抽出への利用性も検討した。
宮崎 康典; 佐野 雄一; 竹内 正行; 星野 正光*; 下條 竜夫*; 足立 純一*
no journal, ,
核燃料サイクルの確立に当たり、使用済燃料再処理で発生する高レベル放射性廃棄物の処理処分が課題となっている。原子力機構では、放射性廃棄物の減容化及び有害度低減の観点から、再処理廃液から選択的にマイナーアクチノイドを回収する新規抽出剤の開発を進めている。本発表では、モデル分子であるN,N,N',N',N",N"-hexamethyl nitrilotriacetamide(HMNTA)を対象とした加熱の光電子分光実験を行うとともに、GRRMで探索した電子基底状態のコンフォメーションと加熱温度での相対存在分布から、電子構造やイオン化に伴う電子遷移をそれぞれ評価した。計算結果は光電子分光スペクトルを再現し、電子構造の説明が可能となり、今後、1つの分子構造に収束したイオン状態の結合解離性を見積る予定である。
木下 了磨; 佐々木 祐二; 金子 政志; 松宮 正彦*; 新奥 孝太*; 城石 英伸*
no journal, ,
塩酸溶液中で多くの金属イオンはアニオン種で安定に存在する。NTAamideを代表とする3級アミノ窒素を含むジアミノ抽出剤は酸性溶液中でプロトネーションを起こし、カチオン性の抽出剤となる。本研究では、多種の金属塩化物アニオンとカチオン種のNTAamide(C6)のイオン対抽出反応について調査を行った。併せて、金属塩化物錯体の安定度定数やDFT計算を組み合わせることによって分配比を予測し、実験値との比較を行った。
宮崎 康典; 星野 正光*; 下條 竜夫*; 足立 純一*; 高橋 修*
no journal, ,
N,N,N',N',N''-ヘキサオクチルニトリロアセトアミド(HONTA)は、マイナーアクチノイド(MA)と選択的に錯体形成する抽出剤の一つである。溶媒中の放射線分解初期反応は、直接・間接を問わず、電子との相互作用によるHONTAの電離が起きる。本研究では、金板塗布したHONTAに真空紫外や軟X線を照射し、放出電子をSCIENTAで測定することで光電子スペクトルを取得した。量子化学計算と比較することで、HONTAの内殻電子や価電子領域の電子構造を明らかにするとともに、電離(イオン化)エネルギーを見積もった。本結果を放射線分解に係る動力学計算シミュレーションに反映し、今後、HONTAを含む新規抽出剤各種の分解挙動に展開する。
鈴木 英哉*; 中村 聡志; 江森 達也; 黒澤 達也*; 柴田 光敦*; 川崎 倫弘*; 伴 康俊
no journal, ,
日本原子力研究開発機構(JAEA)では、分離変換技術の確立を目指して、高レベル廃液中からマイナーアクチノイド(MA)を回収するための新しい湿式分離技術である「SELECTプロセス」(Solvent Extraction from Liquid-waste using Extractants of CHON-type for Transmutation)の研究開発を行っている。SELECTプロセスでは、MAと希土類元素(RE)の相互分離に、6本の-オクチル基を有するヘキサオクチルニトリロトリアセトアミド(HONTA)が用いられている。本研究では、HONTA、及び側鎖の異なる3種類のニトリロトリアセトアミド(NTAアミド)による抽出試験を実施し、側鎖の違いがMA及びREの抽出挙動に影響を及ぼすことを明らかにした。